吉田修一の「国宝 花道篇」図書館に予約して用意ができたと
案内がきてすぐ図書館に行って手にした時のワクワク感。久しぶりだ。
一日で読み切った。
「立て板に水」という言葉があるが本にも一気に読ませる本もあるようだ。
歌舞伎を見たこともない人にも歌舞伎を見せる本。
「国宝 下 花道篇」
行方不明だった俊介が見つかり歌舞伎界への復帰が進められていく。
逆に喜久雄は御曹司でもないのに名跡を奪った悪役にしたてられて
俊介は女形の地位を上り詰めてゆく。喜久雄は新派に追いやられるのだが
交互に演じるという企画が大当たり。二人は歌舞伎界の花形として君臨するのだが
俊介に足に壊死の病気がやっと立ち直ったら左足も。義足をつけての熱演も
ついには死に至る。俊介の息子一豊を一人前の役者にすべく喜久雄は力をそそぐ。
完璧の芸を越えていく喜久雄。人間国宝の決定がされたころ喜久雄は・・・。