吉田修一「国宝 上 青春篇」を読む。

吉田修一作品は大好きだ。

 吉田さんは芥川作家で文章が綺麗なのだが「悪人」を読んだ時に

 びっくりした。こんな作品も書けるのかと。

 そして「国宝」。久しぶりで面白い本を読んだ。

 五木寛之の「青春の門」を思い出した。ずっと軽やかだが・・・・。

 講談調といっていいのか文の調子が変わっていて楽しく読める本だ。

「国宝 上 青春」

 ヤクザの組長の子供として生まれた喜久雄。出入りで父が殺され

 歌舞伎役者の半二郎の元に預けられ、息子俊介とともに歌舞伎の女形

 稽古をつけてもらって美貌と熱心さでふたりの「道成寺」が絶賛をうける。

 半二郎が事故で舞台に穴があいたとき後釜に俊介でなく喜久雄を抜擢する。

 仲の良かったふたりだが俊介は歌舞伎をすてて家を出る。喜久雄は

 半二郎の死後は冷遇されていく。10年行方不明だった俊介が場末の舞台で

 発見される。さて下巻ではどうなる?

 すぐに図書館で予約してきた。下巻をこんなに早く読みたいのは初めてだ。

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